五月人形 どっち親

55日の端午の節句は、五月人形や兜、鎧を飾り、男の子の健やかな成長を願います。

五月人形は、男の子を病気や災いから守るお守りの役割を担っていると言われており、これからの成長を願って男の子を囲んで家族や親戚が集まり、お祝いをしているご家庭も多くみられます。

では、この端午の節句の五月人形は誰が用意するべきなのでしょうか?

実は、五月人形は『母方の両親が用意する』という風習があります。

 しかし最近では、昔の風習にとらわれず、子どもの両親が用意したり、夫側の両親が用意することも多くなりました。

昔から決まったしきたりで祝い事をしている地域であれば、こだわりがあるかもしれませんが、実際には特別な決まり等はないので、誰が用意をしても大丈夫なようです。

誰が用意するかというよりも、皆で子どもの成長を祝うということが重要なのだと思います。

そして、その五月人形についてよく聞かれるのが、継承のことです。

そこで、ここからは五月人形の継承についてお話していきます。

五月人形の正しい継承の仕方について

五月人形 継承

五月人形は、初孫や長男の男の子を初節句の際に購入される方が多く、その後に次男が産まれたらその子に長男の五月人形を受け継がせることが多いようです。

その理由として挙げられるのは、五月人形は高価なものが多いため、男の子が産まれる度に買い換えるとなると、かなりの費用がかかってくるということです。

どんどん男の子が産まれれば、その分の五月人形が増え、収納場所の確保の問題という点もあります。

昔からのしきたりがあるご家庭や地域であれば、男の子一人につき、一体の五月人形を用意することもありますが、最近ではあまりこだわらず受け継いでいるご家庭がとても多いです。

それでは、その五月人形を初節句で勝ってもらった長男は、その後自分が結婚をして男の子が産まれた時にその人形を継承させても良いのでしょうか。

その答えは、どちらとも言えません。

昔からの言い伝えでは、五月人形は男の子の災いの身代わりとなって厄を吸収してくれる役目の人形なので、夫の五月人形をその子どもに引き継がせることは決して良くないこととされているのです。

厄を引き継いでしまうという意味合いがあるようです。

そのため、五月人形は端午の節句が終わる度に供養してもらうのがしきたりなのです。

特に初節句の場合であれば、厄を持った五月人形を飾ってお祝いするのはあまり縁起の良いものでもありませんよね。

しかし、こういった古いしきたりにこだわらず、夫が使った五月人形を大事に使いたいという家族の思いがあるのであれば、受け継いでも問題はないかと思います。

あくまでそのご家庭の考え次第なので、どちらが良いかというのは自己判断に任せるしかありません。

五月人形をもらう時の注意事項とは

 五月人形 もらう 注意事項

五月人形をもらう場合にはいくつかの事に注意するようにしましょう。

まずは、他人から受け継ぐのは絶対にNGです。

五月人形は、子どもにふりかかる災いや厄を身代わりになって受けてくれるという言い伝えがあります。

そのため、他人の厄を引き継いでしまうことになってしまいます。

さらに端午の節句は先祖や家族などの繋がりの祝い事なので、他人の人形を使ってお祝いするということはふさわしくありません。

他に注意しなければないないことは、妻の方の両親からもらうのか、夫の方の両親からもらうのかといった継承に関しての問題です。

祖父母同士や子どもの両親同士が五月人形を押し付け合いすぎ、もめてしまうケースもあるので、しっかりと祖父母を交えて話をして決めることが大切です。

せっかくの初節句でお互いの家族が不満を持ちながらお祝いをすることになれば、主役である男の子がかわいそうです。

そうならないためにも、家族、お互いの両親みなが納得して五月人形を受け継いだり、もらったりし、笑顔が溢れるお祝いの日にするように考えてみましょう。

まとめ

五月人形については、いろいろな風習や言い伝えがあるようですが、最近では自由な風習になっているようです。

子どもの両親だけでなく、祖父母も柔軟な考えになっていることも多く、家にある五月人形を有効利用して初節句のお祝いをする家庭も多くなりました。

端午の節句を祝うにあたり、風習やその文化の意味を知り、その上で男の子のお祝いをしてあげるとより意義のあるお祝いになるでしょう。

ぜひ皆で男の子がすくすくと成長することを願い、皆が楽しくなるような一日にしてくださいね。